★民主党と維新の会の合流で間もなく生まれる民進党だが、党名決定以降はさしてニュースにもならない。
4月の衆院補選投票日までちょうど1カ月。民進党は国民の賛同を得られるのか。
しかし党内から聞こえてくるのは、同党は決定的なところでこの結党の意義をはき違え失敗したのではないかというものだ。
18日の新党協議会で民進党の基本理念となる新綱領案がまとまった。
昨年12月に両党が衆院で統一会派を組んだ時の政策合意にも「原発ゼロ」は明記されていた。
しかし原発の記述は当初案の「2030年代原発稼働ゼロ」が消え
「原発に頼らない社会を目指す」とかなりぼんやりとした抽象的な表現に後退した。
★党内から反発も出ている。それに対して18日、民主党幹事長・枝野幸男は
「基本政策の中に明確にある。法律に書くべきことを憲法に書いてしまったような話だ」と理屈をこねた。
明らかに後退した内容には連合の電機、自動車、JRなどの組織内候補の工作がちらつく。
「民主党は政権時の失敗を克服できず、イメージ刷新を図った。そのために維新との合流や党名変更にまで踏み切った。
しかし、中身は労働組合・連合支配と無責任体質だ。これでは自民党の政策や政治と変わらない。
新たなエネルギーの模索と原発からの撤退は新党の綱領にふさわしいのではないか」(民主党ベテラン議員)。
★ある勉強会で政界関係者がこう言い放った。「民主党結党と党勢拡大の功労者である元首相・鳩山由紀夫と
生活の党代表・小沢一郎をパージした民主党はなぜ元首相・菅直人と同・野田佳彦の行動や発言を黙認し葬らないのか」。
まさにここに民主党の失敗の本質とこれからが隠されている。(K)※敬称略
日刊スポーツ http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1620501.html