ゾフルーザと救急医療のはなし

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新薬ゾフルーザ(XOFLUZA)と従来のインフルエンザ薬

一瞬、ギョッとする名前に聞こえますが、塩野義製薬が開発したというインフルエンザ新薬「ゾフルーザ」。先日子供を夜間救急外来へ連れて行ったときにいろいろ聞いてきました。

経緯は、まあ子供のインフルエンザです。子供が夕方から発熱し、9時には40度に達しました。我が家では先週より順次インフルエンザ(A型)を発症していて、唯一の生き残りが私です。救急外来に連絡しマスク着用厳守で来てくださいとのこと。

初救急外来にて

救急外来の待合室にはベンチに横たわる子供が4人、一人いなくなればまた次が来るという具合、ほぼインフルエンザです。報道で見る流行ぶりは本当のようです。

家族の罹患情報など必要事項を記入し待つこと10分で診察室へ。医師はかなりの老人で椅子に座るなり、

「高熱とのことですが、子供なのでゆっくり休むことが大事です。」

と言い終わるなり、「はい。」

「!?」

帰りを促します。唖然としてしまいましたが、とりあえず聞きます。

「検査しないんですか。」

その答えがちょっと信じられないんですが皆さんどう思います?

「この様子では検査をしても検出できないと思います。」

一般的な事例なのでうちの子に当てはまらないこともある可能性はありますが、発熱とウィルスの数は通常次のような関連があるようです。

施設における感染対策

このことは知っていたので、検査したくないから僕を騙そうとしているのかなと疑ってしまいます。安易に検査をしないという主義なのか、それでも「できないと言い切る」のは無理があるでしょうよ・・・。結果はA陽性でした。。。

治療方針説明

塩野義製薬から注目のインフルエンザ薬が発売されています。これ、まだ使用例が少ないために、採用を控える医療機関もあるようです。特に小児医療には慎重にならざるを得ないのはわかります。

インフル新薬ゾフルーザ、「小さい子は注意を」専門医

ゾフルーザは先にインフルエンザにかかった妻ともう一人の子供に処方され、飲んだ数時間後にはほぼ平熱にという、素人目にも「効いた」という作用でした。また、錠剤タイプでうちの子にとっては飲ませやすく、しかも一回きりでよいというのは小さな子供を持つ親にとっては非常にありがたいとも思います。

なので、この子も同じ薬で同じように治ってくれるかなと、ゾフルーザの処方を希望していたのですが。。。

ゾフルーザ タミフル リレンザ イナビル ラピアクタ
経口 経口(粉) 吸入 吸入 点滴
1回 1日2回を5日間 1日2回を5日間 1回 1回

で、どんな治療方針説明だったかというと、

「本当は薬は出したくない。でもインフルエンザと判明したから、あなたも出さないと納得しないでしょうからタミフルを処方します。」

この人の説明はズレているというか、押さえつけるような強引な雰囲気があって、こちらとしても構えたくなってしまう。なぜタミフルなのかと聞けば、ゾフルーザの処方の指針である体重15kg以上という基準に達していないとか言うんだけれど、指し示している壁の資料には10kg以上と書いてあるし。

それを指摘すると、「とにかく僕は処方しませんから!」と。

薬飲まないでも寝てれば治るのでしょうが、高熱出してうなっている様子を見ながら、ヤキモキしているのは親心としてもしんどいものです。事実、ゾフルーザによって家族二人は既にケロッとしていますし。新薬だし慎重になる気持ちもわかるんですが、もう少し話を聞いてほしいです。

医者によってここまで方針が違うのかと。特に何が起こるかわからないのが小児医療。難しいですよね。

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