http://woman.mynavi.jp/article/150601-304/view/2/
この記事を読んで、『そうそう』なんて今なら言えますが、あれは思い出しただけで半端ないことだった。と認識はしている。
「認識」という言葉を使った訳は、「記憶」ではない事を醸し出すためなんです。
私の出産間近の話ですが、出産の痛みについて母や義母に聞いてみても、返ってくる答えは気持ちが入っていないというか、そっけないというか、
『大変だけどあっという間よ』って感じでした。
その時は、出産を控えた私を不安にさせないようにという気遣いなんだろうと感じつつも、実はあんまり覚えてないのではないかという雰囲気だった。
私は陣痛開始から24時間での出産でしたが、実は何があったかほとんど覚えていない。ただ、『痛かった』事は覚えているというか、把握しているというか、ずっと付き添ってくれた主人が話す内容は、ハッキリ言って『身に覚えがない』。
陣痛中も食事は病院の給食時間通りに給仕されたらしいが、そのほとんどを主人が食べた事や(とてもじゃないが食べる気になれなかったと言っていたらしい)、分娩室では主人の腕が血まみれになるまで鷲掴みにした事(半端ない力だったみたい、後で再現してみたが主人曰く、こんなものじゃなかったとの事)、子供が生誕した直後、助産師さんが胸の上にあてがい抱かせてくれたときは、既に決めていた我が子の名前を呼んで笑っていた事、隣にいた主人が分娩台横で初めてオムツ交換をした事、などなど。
一つ一つがずっと覚えていたいような素敵な事なのに『そんなことがあったの!?』と言うと周りで関わった人もビックリするほどの忘れぶり。ほぼ同時刻に出産した私のママ友は、しっかりと痛みや一部始終を覚えているみたいですが、私のようなケースはそれはそれで驚きのようです。
知り合いの嫁と姑間でちょっとした小競り合いがあったと聞いた。あまり詳しくは聞いてないので少し推測も入るのですが。
お嫁さんは初産で、姑はあくまで善意でいろいろとアドバイスと激励を込めて発破をかけた。しかし、お嫁さんはこの段階でいろいろと言われてもとにかく未経験で不安であること、姑が言うほどつわりは軽くなく苦しんでいることなど相まって姑に対して抗議したらしい、『もっと気づかいしてくださいと』。
妊娠初期は、特に初産であればなおさら不安と怖れから心も不安定になりがち。その姑は5人子供を産み育て上げた偉丈夫だけれど、出産の苦しみの記憶は薄らぎ、または私のように覚えてなくて、それよりも生んだ後の子育ての大変さを説きたかったのかな。でもまだその時期ではなかったんだと思う。
一つ一つを順番にクリアしていく段階。正しいアドバイスでも時期を間違えれば受け止めきれないということなんだろう。
初めての経験には不安は付き物ですね。