牛乳は健康によくないの??

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健康には個人差がある

小保方さんのスキャンダルは科学の『検証』の大切さについて警鐘だったと思う。再生医療というインパクトのある分野だったためにこんなにも早く嘘が暴かれてしまったけれども、研究コミュニティーが小さく、あまり注目を集めない分野の科学論文を渡されたとして、再現できる論文はどのくらいなんでしょう。

STAP細胞のように嘘は問題外ですが、研究段階の実験は個人差の生じないモデル系という実験環境や素材を使うので、Aという実験に対する結果は必ず誰が行ってもB、というような結果が得られることが必要です。しかし、人の健康についてはどうしても個人差が生じてしまいますね。例えば痛風でも、そのタイプや体質によって用いられる薬が違ったり、よく『お薬を変えてみましょう』と医師が言うのは医師も患者のタイプを計っているのでしょう。遺伝子検査でその人のタイプがわかるようになって来ているので、この辺りは将来改善されると思われます。

健康についての発表には慎重に

テレビや新聞で『~が良い』とか『~は良くない』という発表は、次の日のスーパーの売り上げを左右するそうです。陳列棚からその商品がなくなるなんてことはザラのようですね。

Milk_glass

影響力の大きい人たちと言えば芸能人もそうですね。先日ある番組で松嶋尚美さんが子供には牛乳を飲ませないと言ってました。理由は牛乳を飲むと体内のカルシウムが一緒に排出され骨粗鬆症になりやすくなるということだったのですが、そのあと産経ニュースでこのことが取り上げられています『「牛乳の飲み過ぎで骨粗鬆症に」 繰り返される有害説の根拠は』。きっと松嶋さんは子育て熱心で勉強していくうちにこの話を聞きつけて信じるようになったのでしょう。

どうやら出どころは『病気にならない生き方』という本で医師の新谷弘実さんの著書のようです。

人には人相があるように腸相というものがあって、これが悪い人は乳製品を大量に摂取する人達だったということが根拠のようですが、現代科学では受け入れられない根拠です。『検証』が無く、一人の経験的観測に過ぎないから。しかし、現代医学では証明しきれないことは確かにあるし、古くから伝わる民間療法や科学が未開な土地に伝わる治療法が現代医学を上回ることはあるでしょうから、腸相の正体を知りたいものですね。腸内フローラはその一つと言えそうですが。

産経ニュースで見つけた『疑似科学とされるものの科学性評定サイト』は面白いですね。ゲルマニウムとか、ヒアルロン酸とかが解説されています。掲載されている対象はドラッグストアや通販番組で『結構いいお値段』で売られているものが多いです。

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